第81期将棋名人戦・A級順位戦の4回戦で永瀬拓矢(ながせ・たくや)王座(30)戦に臨んだ佐藤天彦(さとう・あまひこ)九段(34)が、対局中にマスクを着用しない違反行為により反則負けとなりました。
将棋の真剣勝負がマスクによって突然の終局となったことにより、SNS上でも様々な意見が出ています。
日本将棋連盟は2022年2月1日より対局中の棋士・女流棋士にマスクの着用を義務付ける臨時対局規定を実施していました。主な内容は次の通りです。
また、”判定後1週間以内に、その内容を常務会に提訴することができる”とあり、佐藤九段も”判定不服”として提訴する意思表示をしているそうです。
佐藤九段は最初からマスクを着用しなかったわけではなく、朝から行われていた長時間に渡る対局の終盤で外してしまったようです。
佐藤九段は午前10時に始まった永瀬王座との対局でマスクを着用していたが、夜間の終盤戦で長時間にわたってマスクを外した。30分ほど経った時点で、永瀬王座が「反則ではないか」と関係者に指摘。連絡を受けた日本将棋連盟の鈴木大介常務理事(48)が佐藤康光会長(53)と協議し、佐藤九段の反則負けを決定した。
将棋の佐藤天彦九段、対局中にマスク着用せず反則負け A級順位戦(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュース
筆者の考察になりますが、「佐藤九段はマスクを外した後、終盤ということもあり極限に集中していた為、再び着用するのを忘れていた」のではないでしょうか…。それにしても、長時間のマスク未着用に対して”注意”ではなく、いきなり”反則負け”とは厳しすぎるように感じますね。
特に”30分以上未着用の場合は反則負け”のような具体的な基準を明記しているわけでもないのに…。
協議した方たちの”『30分は長いな…よし、反則負け!』みたいな感覚的な判断じゃないの?”と筆者は思ってしまいます。
SNSの声をピックアップしました。やはり、”一発退場は厳しすぎる”や”ルールがおかしい”などの声が多く見られました。
NHK党の参院議員で暴露系YouTuberのガーシー(東谷義和氏)が、ガーシーchのインスタグラムを更新。このニュースについて言及しました。
こんな事で反則!?
そら息苦しいし、思考能力落ちるからマスクなんかしてられへんやろ?それやったらまだ将棋盤の上にクリアボードたてたれよ!
もうええ加減そんな事やめへんか?聞いて胸くそ悪くなる事件やわー
負けたやつに一生消えへん黒星がつくねんぞ?
オレは将棋の世界は知らんけど、真剣勝負しとんねやろ?マスクのことで反則負けは、納得いかんやろなー
ま、こーゆー事言ったら、ルール守らんやつがアカンとか、くそアンチがものゆうてくるやろーけど、アンチが一番ルール無視しとるからな笑笑
ま、なんにせよマスクせんでええ方法考えたれよ、な!
ガーシーchのインスタグラムより
確かに、マスクと将棋は相性が悪いですし、将棋の勝敗にマスクがしゃしゃり出てくるのはちゃんちゃらおかしいです。
感染症対策をしつつ、棋士が戦いやすい環境を策定するのが運営側の仕事ですよね…。
2022年11月1日、佐藤天彦九段が日本将棋連盟へ判定の取り消しなどを求め、不服申立書を送ったことが分かりました。
佐藤九段が自身のツイッターに掲載した不服申立書によると、マスクを外した行為について「深く反省いたします」とし、対局相手の永瀬拓矢王座(30)にも謝罪の言葉を記した上で、「故意によるものではなく、盤面に集中することによる失念・過失」などと説明。しかし、同規定違反については「過失による規定違反も含むのかについて明文化されていません」と主張した。
反則負けの佐藤天彦九段、連盟に不服申立書提出 (msn.com)
やはり、”盤面に集中することによる失念・過失”だったんですね…。
受理されて対局のやり直しが実現することを願っています!
いかがでしたか?このニュースを知った時、”え?将棋なのにマスク付けてなかっただけで負け?”と驚きました。
まあ、一番驚いたのは”佐藤九段”ご本人でしょうし、指摘した永瀬王座も驚いたかもしれません…。
こんな形で勝負が白黒つくのは誰も望んでいないでしょうし、ルールの再検討をお願いしたいです。