2023年5月12日に気象庁はエルニーニョ監視速報を発表しました。
気象庁は、今後80%と高い確率で夏までの間にエルニーニョ現象が発生すると予測しています。
メディアでは規模の大きな「スーパーエルニーニョ」になる恐れもあると報道されました。
そもそもエルニーニョ現象とはどんな現象のことをいうのでしょうか。
また、ラニーニャ現象との違いとは。
今回はエルニーニョ現象についてや、日本にどのような影響があるのかをみていきましょう。
エルニーニョ現象とは、南米沖の太平洋海面水温が平年より高い状態が続く現象のことです。
気象庁の定義では、太平洋海面水温が基準値の+0.5℃以上の状態が6か月以上持続した場合を指しています。
世界各地では、干ばつや洪水などの異常気象を引き起こしやすくなると言われているようです。
海面水温が高くなることで、豪雨になる積乱雲が発生しやすくなるとされているからですね。
また、南米沖の太平洋海面水温が上昇することで大気の流れが大きく動かす力も大きくなるとされています。
そのため日本では、夏の気候を左右する太平洋高気圧を弱める効果があり、それによって「梅雨が長引く」「冷夏」「暖冬」になりやすくなると言われているそうです。
作物の不作など、物価高騰の面でも影響してきます。
スーパーエルニーニョとは、前述したエルニーニョ現象の気象庁の定義である基準値との差の5か月移動平均値のふり幅が大きい現象を指します。
つまり海面水温が平年に比べ1.5~2℃以上高くなるといった、水温上昇が大きい状態です。
これまでにスーパーエルニーニョは1982年から1983年、1997年から1998年、2015年から2016年と計測し始めてから3回発生しました。
日本でエルニーニョ現象が発生する年は「冷夏」「暖冬」になる傾向があります。
しかし、気象庁は冷夏にならないのではないかと見解を示しました。
なんでも
上記が関わっているそうです。
世界気象機関は2023年から5年間のうちに、少なくとも1年の平均気温が観測史上最高の1.5℃以上上昇する可能性が98%という高さであると発表しました。
「地球の気温が未知の領域に入る」と警告をしています。
温暖化により日本では気温以外にも影響が発生する可能性が高いです。
特に、短時間で猛烈な雨を降らす「線状降水帯」などが増えるため河川の急な増水による氾濫などに警戒してほしいと呼びかけています。
2023年2月まで、ラニーニャ現象が発生していました。
後述しますが、ラニーニャ現象が発生しているとエルニーニョ現象の逆の「猛暑」「厳冬」になる傾向にあります。
短期間でラニーニャ現象からエルニーニョ現象に入れ替わることはこれまで例にないことです。
この場合、どのような天候になるかわかっていない部分もありますが、ラニーニャ現象の影響がいまだに残っているため2023年夏の気温は下がらないのではと言われています。
スーパーエルニーニョが発生した場合、どのような影響が出るのか先読みしにくいそうです。
日本では近年、各地での豪雨災害などが起きています。
河川の氾濫による洪水、土砂災害による家屋の被害など被害は深刻です。
自然災害なので影響をコントロールするのは難しいですが、早めの避難行動をして守れるものは守りたいですね。
ラニーニャ現象とは、南米沖の太平洋海面水温が平年より低い状態が続く現象のことです。
気象庁の定義では、太平洋海面水温が基準値の-0.5℃以上の状態が6か月以上持続した場合を指しています。
エルニーニョ現象とは逆に、日本では夏は暑く、冬は厳しい寒さになる傾向です。
日照りが続くと作物の成長に影響が大きそうですね。
2023年夏に予想されているスーパーエルニーニョについてまとめてみました。
2023年夏はエルニーニョ現象が発生するとされていますが、どうやら単純に冷夏になるとは考えにくいようです。
2022年2月まで発生していたラニーニャ現象から短期間でエルニーニョ現象になることが珍しい事例とされています。
2023年はすでに水害被害などが多く発生し、異常天候や異常気象の可能性が高いです。
気象庁からの発表に注意し、心構えや備えなどをしっかり準備しておきましょう。